うつ病 セルフケア

うつ病の治療に用いられる漢方薬は何?「ツムラ41」の効果・効能もご紹介します

2020年2月18日

うつ病は、長期にわたり治療していかないといけない可能性の高い病気のため、

できるだけ副作用が少ない薬を使用したいと考える方も多いのではないでしょうか。

 

そのようなお考えの方に、副作用が少なく穏やかな効き目の「漢方薬」が注目されているようです。

そこで今回は、うつ病などの自律神経の症状に使用されている漢方薬を6種類ご紹介します。

漢方とは【メリット・デメリット】

※参考:「ツムラ」「クラシエ」より

 

「漢方」とは、飛鳥時代より伝わった古来中国医学を

日本独自の医学へと発展させたものと言われています。

 

ポイント

漢方は、日本人の体質に合わせて考えられた伝統的な医学で、

鍼灸や食養生を含めた医学のことを指します。

 

明治時代で西洋医学が入ってくるまでは、 漢方医学が日本の医療で大活躍していたそうです。

 

 

そして、「漢方薬」は

漢方医学の理論に基づいて処方される医薬品のこと指しています。

漢方薬に使用されている原料は、

草、木、動物、鉱物など自然界から採れるものとされており、「生薬(しょうやく)」と呼ばれます。

 

体に良さそうですね。

 

そんな漢方薬のメリット・デメリットは次のようになります。

(引用:かわたペインクリニック心療内科)

 

メリット

①メンタル症状に使う西洋薬に多い眠気がない

②西洋薬では効果が強すぎるときに調整しやすい

③西洋薬に比べて副作用のリスクが少ない

④西洋薬との併用で薬の量が増えすぎることを予防できる

⑤依存性がなく症状改善時に薬の減量・中止がし易い

デメリット

①西洋薬に比べて即効性がない

②味やにおいが独特で飲みにくいことがある

 

西洋薬に比べて即効性はないようですが、

副作用が少なく依存性がないので、薬に弱い方や減薬を考えている方などは嬉しいですね。

うつ病などメンタル系の漢方薬の副作用はコチラ

 

うつ病に漢方は効くの?うつ病治療における漢方薬の役割

うつ病は「心の病」や「脳の病気」と言われることがありますが、

漢方薬だけでうつ病を治すことは可能なのでしょうか?

 

残念ながら、今のところうつ病の治療における漢方薬の役割は「補助的な位置づけ」とされているようです。

特に、症状が重い方や再発の危険性のある方は、向精神薬を用いた治療が必要なのだそうです。

 

ただし、軽症のうつ症状や気分変調症の方には、

漢方薬だけ(または少量の薬と漢方薬)で治療できる可能性があるそうです。

 

また、漢方薬を飲んでうつ特有の症状が軽くなったというクチコミもありましたので、

気になる方はご自身の担当医などに相談されてみる事をおすすめします。

 

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うつ病に用いられる漢方薬は何?「ツムラ41」とは

うつ病など心の病を抱える方がなりやすい症状に有効とされる漢方薬は、次の6種類になるようです。

 

・補中益気湯(ほちゅうえっきとう)

・加味帰脾湯(かみきひとう)

・抑肝散(よくかんさん)

・加味逍遥散(かみしょうようさん)

・半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)

・酸棗仁湯(さんそうにんとう)

 

それぞれの持つ効果・効能は次のようになります。

ご自身の体調と照らし合わせてご覧下さい。

 

補中益気湯(ほちゅうえっきとう)

補中益気湯(ほちゅうえっきとう)は、

胃腸の働きを高めて、元気をとりもどすのを助ける漢方薬で、「ツムラの41番」に当てはまります。

 

補中益気湯の配合生薬

人参(ニンジン)、黄耆(オウギ)、当帰(トウキ)、柴胡(サイコ)、大棗(タイソウ)、朮(ジュツ)、陳皮(チンピ)、乾生姜(カンショウキョウ)、升麻(ショウマ)甘草(カンゾウ)

 

 

 

加味帰脾湯(かみきひとう

加味帰脾湯(かみきひとうは、

不眠症に悩んでいる方向けの漢方薬で、精神を安定させたい方にも向いています。

 

加味帰脾湯の配合生薬

黄耆(オウギ)、当帰(トウキ)、柴胡(サイコ)、茯苓(ブクリョウ)、甘草(カンゾウ)、生姜(ショウキョウ)、朮(ジュツ)、山梔子(サンシシ)、人参(ニンジン)、酸棗仁(サンソウニン)、竜眼肉(リュウガンニク)、木香(モッコウ)、遠志(オンジ)、大棗(タイソウ)

 

 

 

抑肝散(よくかんさん)

抑肝散(よくかんさん)は、

怒りっぽくイライラしやすい方に向いているとされる漢方薬です。

 

抑肝散の配合生薬

当帰(トウキ)、柴胡(サイコ)、釣藤鈎(チョウトウコウ)、蒼朮(ソウジュツ)、茯苓(ブクリョウ)、川きゅう(センキュウ)、甘草(カンゾウ)

 

 

 

加味逍遥散(かみしょうようさん)

加味逍遥散(かみしょうようさん)は、

更年期など女性特有の不調に有効とされる漢方薬です。

 

加味逍遥散の配合生薬

当帰(トウキ)、茯苓(ブクリョウ)、柴胡(サイコ)、生姜(ショウキョウ)、芍薬(シャクヤク)、朮(ジュツ)、牡丹皮(ボタンピ)、山梔子(サンシシ)、薄荷(ハッカ)、甘草(カンゾウ)

 

 

 

半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)

半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)は、

ストレスによる喉のつかえ感や圧迫感がある方に用いられる漢方薬です。

 

半夏厚朴湯の配合生薬

半夏(ハンゲ)、茯苓(ブクリョウ)、厚朴(コウボク)、生姜(ショウキョウ)、蘇葉(ソヨウ)

 


参考うつ病【喉のつかえ・詰まる】なりやすい人の特徴と対策をご紹介します

 

私はうつ病治療中、「加味帰脾湯」や「半夏厚朴湯」を飲んでいた時期がありますが、喉の圧迫感が軽減されたように感じました。

 

酸棗仁湯(さんそうにんとう)

酸棗仁湯(さんそうにんとう)は、

昔から睡眠薬として用いられていた漢方薬で、「ツムラの103番」に当てはまります。

お笑い芸人の岡村隆史さんも飲まれていたものです。

 

酸棗仁湯の配合生薬

酸棗仁(サンソウニン)、茯苓(ブクリョウ)、知母(チモ)、川芎(せんきゅう)、甘草(カンゾウ)

 

参考岡村隆史さんがうつ病を克服できたのはなぜ?『旅猿』や動画をヒントに考察してみた

 

 

以上、うつ病の治療に用いられる漢方薬についてご紹介しました。

少しでもお役に立てていたら幸いです。

 

参考:「漢方のツムラ」「クラシエ」「かわたペインクリニック心療内科」「医療法人社団ハートクリニック大船」

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